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脱毛のさまざまな方法

脱毛は女性の身だしなみの一つとして多くの関心が持たれています。脱毛には、いろいろな方法がありますが、それぞれに利点と欠点があります。
カミソリや電気シェーバーを使った後の皮膚は炎症を起こしやすく、毛抜きを使ったあとには毛穴が目立ち、化膿しやすいという欠点があります。脱毛クリームは皮膚の保護膜までも溶かしてかぶれる原因になりますし、テープやワックスを使用すると皮膚へのダメージが大きく、炎症を起こしやすくなります。 これらの脱毛は一時的な脱毛であり、脱毛の度に皮膚のトラブルの原因を作っていると言えます。
これに対して、電気針脱毛やレーザー脱毛は永久脱毛とよばれる脱毛法です。電気針脱毛は、痛みを伴い、脱毛が完了するまでに長い時間を要するので患者さんにとっては辛い選択でした。そこで、登場してきたのが医療レーザーによる永久脱毛です。医療レーザーを正しく用いると、痛みが少なく短期間で治療が可能になります。

〜脱毛は医療機関で〜

最近までは、エステティックサロンでの電気針を使用する脱毛を「永久脱毛」として社会的に認知されてきていますが、厚生労働省の見地から見ても脱毛は医療行為であり、本来は医療機関にのみ許されるべき行為です。
医療機関以外で電気針脱毛やレーザー脱毛が行われていますが、色素沈着や皮膚の炎症、軽度の火傷などトラブルが多発しています。
また、レーザーもどきといえる装置を使用しているエステティックサロンなど、医学的に見て「永久」脱毛には程遠い脱毛も多く見受けられます。
脱毛は医療行為であることを認識し、医者が責任を持って治療を行う病院を選択するようにしましょう。

レーザー脱毛機の種類

レーザー脱毛には大きく分けて4種類の脱毛機があります。

●アレキサンドライトレーザー
肌へのダメージを最小限に抑えながら、毛のメラニン色素を選択的に狙い撃ちし、高い脱毛効果を発揮。全身の毛に対応可能ですが、顔、うなじ、デリケートゾーンなど細かな照射が必要な際に使用することが多くなっています。冷却方法はガスタイプ。

●G-MAX
G-MAXはアレキサンドライトレーザーの最新版で、1秒間に最大2発照射可能になり、通常のアレキサンドライトレーザーより、レーザーの出るスピードが速く、背中や太もも回りなど広範囲の脱毛をスピーディーに行うことができます。

●ダイオードレーザー
効果はアレキサンドライトレーザー同様ですが、最大の違いは冷却方式です。冷却チップが搭載されており、ジェルを塗りながら行うため乾燥肌の方などに選択的に使用します。

●YAGレーザー
上記の機種よりもメラニン色素に吸収される率が低いため、肌の色が黒い場合にも比較的安全な治療が行えます。またレーザーが深部にまで到達しやすいので、稀に上記の2機種で効果が出にくい場合に使用することもあります。

良くあるご質問

Q1.レーザーによる永久脱毛の仕組みを教えてください。
Q2.レーザー脱毛をうける上で注意することは?
Q3.危険はありませんか?
Q4.効果は永久なのですか?
Q5.安心して治療を受けられる病院を選ぶにはどうすればよいですか?

Q1.レーザーによる永久脱毛の仕組みを教えてください?

〜レーザーがメラニン色素と選択的に反応することで起こります
医療レーザー脱毛には2つの理論があります。
一つは、メラニン色素に吸収された熱エネルギーで毛母や毛乳頭などの組織が破壊され、永久に脱毛を生じるという理論です。
もう一つは毛の再生の中枢として注目されている皮脂腺開口部の下部の立毛筋(バルジ)が破壊されるためという理論です。
このようにして、毛の再生組織が破壊されることにより、永久脱毛が可能になるのです。

Q2.レーザー脱毛をうける上で注意することは?
〜治療が行えない場合もあります〜
レーザー脱毛を行った当日から、シャワー程度は可能ですが、照射した後の毛穴部分がポツポツと赤くなっている場合は、熱いお湯でしみることがあります。2,3日でこの赤いポツポツは自然に消えます。
治療して間もない頃に特に注意しなければならないのは、紫外線を浴びないようにすることです。この時期は、しみになりやすいので、肌の露出をひかえ、日焼け止めクリームを塗るなどして皮膚を保護してください。
レーザー脱毛ができない部位もあるので注意が必要です。レーザー脱毛はメラニン色素をターゲットとしているので、色素沈着の強い部位(乳輪、性器に近い部位、肛門周辺など)は不可能です。また、濃いしみや盛り上がっているホクロのある方、日焼けをしている肌の方にも向いていません。


Q3.危険はありませんか?
〜正しい治療を行うのであれば、レーザー脱毛はとても安全です〜
感じる痛みは輪ゴムではじかれた程度です。正しい施術をおこなうのであれば、無理な力を加えないため、肌に優しく、副作用もない、安全な治療であるといえます。
どんな治療にも言えますが、医療である以上、危険は全くないとはいえません。レーザーでの永久脱毛に関しても、火傷や皮膚の炎症などの報告もなされていますが、皮膚や体毛に対する知識とレーザー治療の技術が確立していない病院で行うことは間違いなく危険です。
Q2で指摘した注意点を考慮して、病院選びや治療に望むようにして下さい。


Q4.効果は永久なのですか?
理論的には、永久脱毛ですが、100%の技術というわけではありません。たとえば、毛が産毛程度で非常に薄い場合などには十分な効果が得られないこともあります。また、脱毛は危険を冒してまで行う治療ではないので、病院でどの程度の脱毛が的確であるかを判断してもらい、無理な脱毛は行わないようにすることが必要です。


Q6.安心して治療を受けられる病院を選ぶにはどうすればよいですか?
〜レーザー治療の効果やリスクを理解し、環境の行き届いた病院を選択しましょう〜
レーザー治療を選択する上で一番重要なことは、安心して治療を受けられる病院を選択することだといっても過言ではありません。レーザー治療は安全であることが特徴であるはずなのですが、十分な知識や技術、治療環境が整っていない施設では、十分な効果と安全性を得られるはずがないからです。
患者さんとの話し合いを持ち、レーザー治療の特徴や考えられるリスク等を説明し、十分な理解を得られた上で治療を行わなくてはなりません。また、治療前の検査や治療後のアフターケアが行き届いていることも病院にとって必要な条件です。
病院を選び最終的にレーザー治療を受けるかどうかを判断するのは、患者さん自身です。当協会では、必要な条件をクリアした病院の紹介をいたしますが、それが必ずしも患者さんの治療の成功を保証するものではありません。十分に病院側の説明を聞き、レーザー治療を受けるかどうかの判断を行ってください。

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